出典 · 近現代の翻案・映像化
NASA公式サイト
アメリカ航空宇宙局 · 1958年〜(2026年9月閲覧) · NASA official website
探査計画名・天体名の由来の確認に使う。天体名の最終的な決定権は国際天文学連合(IAU)にある。
この出典が語っていること
カリスト
- ギリシャ語 ἄρκτος は「熊」で、同時に大熊座と北の方角も指した。そこから「熊座の」を意味する arktikos が生まれ、英語 arctic(北極の)になった(14世紀後半から)。木星の衛星カリストもこの娘の名で、17世紀に付けられたが広く使われたのは19世紀半ばから。 (etymonline の arctic と Callisto の項 / NASA「Callisto」(1610年ガリレオ発見)。語源記事 etymologies/callisto-arctic も参照)
カロン
- 冥王星の最大の衛星カロンは、1978年6月にアメリカ海軍天文台のジェームズ・クリスティーとロバート・ハリントンが発見した。名付けたクリスティーは、冥王(プルート)の世界にふさわしい神話の名であることに加え、最初の4文字が妻シャーリーン(Charlene)と同じだったことを理由に挙げている。 (NASA「Charon」。語源記事 etymologies/charon-moon も参照)
エウロペ
- 木星の衛星エウロパも彼女の名。1610年にガリレオが発見した4つの大きな衛星の一つで、氷の表面の下に液体の海があるとみられている。 (NASA「Europa: Facts」。語源記事 etymologies/europa-moon-and-europe も参照)
ガニュメデス
- 酌をする者という役から水瓶座(アクエリアス)と結びつけられた。木星の衛星「ガニメデ」は1610年にガリレオが発見した四大衛星の一つで、名を与えたのはシモン・マリウスだが、番号ではなく神話名で呼ぶ習慣が定着したのは19世紀半ば以降である。太陽系最大の衛星。語源の節も参照。 (OCD「Ganymede」の項。衛星名については語源ファイル ganymede-moon(etymonline / NASA)と同じ確認による。発見は1610年だが命名の定着は1847年以降)
イオ
- 木星の衛星イオは、1610年1月8日にガリレオが発見した。ガリレオ自身は番号とメディチ家の名で呼び、神話の名前が正式に使われるようになったのは19世紀半ば。ゼウスの恋の相手の名を付ける流れの一つで、同時に見つかった4つの衛星はイオ・エウロパ・ガニメデ・カリストとなった。 (NASA「Io: Facts」/ etymonline の Io の項。語源記事 etymologies/io-moon も参照)
ネレイス
- 英語 nereid はラテン語を経てギリシャ語 Nēreis(海神ネレウスの娘)から来ていて、14世紀後半から「海のニンフ」の意味で使われる。1840年からは動物学でゴカイの仲間を指す語にもなった。1949年に見つかった海王星の衛星ネレイドも、発見者カイパーがこの海の女神たちにちなんで名づけた。 (etymonline「nereid」。NASA Science「Nereid」)
パエトン
- 英語 phaeton は1590年代に「向こう見ずな御者」の意味で使われ、1742年からは軽快な四輪の馬車の名になった。天文学では、ふたご座流星群のもとになる小惑星(3200)Phaethon が、太陽に大きく近づく軌道からこの名を付けられた。1983年に赤外線天文衛星 IRAS が発見し、JAXA は探査機 DESTINY+ でこの天体を「フェートン」の表記で目指している。 (etymonline の phaeton の項 / NASA「Geminids」/ JAXA 宇宙科学研究所 DESTINY+ ページ。語源記事 etymologies/phaethon-asteroid も参照)
ポボスとデイモス
- 火星の二つの衛星は、1877年にアサフ・ホールが発見した(ダイモスが8月11日、フォボスが8月17日)。ホールはこれを、ローマのマルスにあたるギリシャの軍神アレスの息子たちの名で呼んだ。NASA はフォボスを「恐れ」、ダイモスを「おののき(dread)」の意と説明する。 (NASA「Phobos」「Deimos」の頁(2026年9月閲覧)、etymonline「phobia」)
プロテウス
- 英語の形容詞 protean(変幻自在な)は1590年代から見られ、姿を自在に変える海神プロテウスの名に由来する。1989年にボイジャー2号が見つけた海王星の衛星プロテウスも、NASA によれば「姿を変える海の神」にちなむ名。 (etymonline「protean」。NASA Science「Proteus」)
テイア
- 現代の天文学では、原始の地球に衝突して月を生んだとされる火星ほどの天体に「テイア」の名が付けられている。NASA は、月の女神セレネの母にちなむ名だと説明している。 (NASA Science「Moon Formation」(2026年9月閲覧))
トリトン
- 海王星の衛星トリトンは、1846年10月10日、海王星の発見からわずか17日後にイギリスの天文学者ウィリアム・ラッセルが発見した。NASA は、ポセイドン(ローマのネプトゥヌス)の息子にちなむ名と説明している。 (NASA Science「Triton」)
ウラノス
- 天王星 Uranus の名はこの神に由来し、ギリシャ神名がそのまま採用された唯一の惑星名(他はローマ名)。1781年にハーシェルが望遠鏡で発見し、国王ジョージ3世にちなむ命名を提案したが受け入れられず、ヨハン・ボーデの提案した Uranus が定着した。土星(サトゥルヌス=クロノス)の外側を回る星に、クロノスの父である天空神の名を充てた形になる。語源の節も参照。 (NASA の Uranus Facts(1781年ハーシェルによる発見、ジョージ3世案の不採用、ボーデによる Uranus の提案)。etymonline『Uranus』の項)