ギリシャ神話が語源の言葉

土星の衛星ディオネ

土星の衛星ディオネは、1684年に天文学者カッシーニが見つけた。名は、『イリアス』でアフロディーテの母とされる女神ディオネから。土星の衛星をクロノスの兄弟姉妹の名で呼ぶという提案に沿った命名である。表面の地形には、主にウェルギリウスの叙事詩『アエネイス』に出てくる人物や場所の名が付けられている。トロイアを逃れたアフロディーテの息子の物語なので、母の名の星に、孫にあたる英雄の旅が刻まれていることになる。

近現代NASA公式サイトホメロスイリアスローマ期アエネイス

元になった神話

ディオネホメロスでアフロディーテの母とされる女神。戦場で傷ついた娘を膝に迎えて慰める場面で知られる。出自の伝えは割れており、ヘシオドスではオケアノスの娘の一人、アポロドロスではティタンの女神の一柱。アフロディーテを「泡から生まれた」とするヘシオドスの系譜では、ディオネは母の座から外れる。