ギリシャ神話が語源の言葉

木星探査機ジュノー

冠をいただいて立つヘラの大理石像。
冠をいただいて立つヘラの大理石像。作者不詳『カンパーナのヘラ』2世紀(ローマ帝政期。コモンズの説明による)・Public domain

2011年8月に打ち上げられ、2016年から木星を回っているNASAの探査機ジュノーは、ゼウスの妻ヘラのローマ名ユノ(英語読みでジュノー)から名付けられた。NASAの子ども向けサイトは、その理由を神話で説明している。木星の名のもとになった神ユピテル(ゼウス)は、自分のいたずらを隠すために雲のベールをまとったが、妻のユノは雲を見通して夫の正体を暴いた。探査機も同じように、木星の分厚い雲の下をのぞき込む、というわけだ。もとになった場面は、オウィディウスの『変身物語』にある。ゼウスはイオという娘に言い寄り、逃げる彼女を捕まえるために、広い土地を闇で覆い隠した。空から見下ろしたヘラは、晴れた昼間にそこだけ夜のような雲がかかっているのを不審に思う。川から立つ霧でもない。夫が天にいないと分かると、「思い違いか、それとも裏切られているのか」と地上へ降り、雲を退かせた。ゼウスは妻が来るのを察して、イオを雌牛に変えていた。

近現代NASA公式サイトローマ期変身物語

元になった神話

ヘラゼウスの正妻にして姉。結婚の守護者でありながら、夫の浮気相手とその子を執拗に苦しめる。トロイア戦争では一貫してギリシャ側に立ち、その動機は『イリアス』末尾で一度だけパリスの審判に結び付けられる。

ヘラから来たほかの言葉