ギリシャ神話が語源の言葉

ギャラクシー

天の川

冠をいただいて立つヘラの大理石像。
冠をいただいて立つヘラの大理石像。作者不詳『カンパーナのヘラ』2世紀(ローマ帝政期。コモンズの説明による)・Public domain

英語の galaxy(銀河)は、ギリシャ語で天の川を指した「乳の輪」から来ている。「乳」を意味する gala がもとで、英語の Milky Way(乳の道)もラテン語の「乳の道」を訳した言葉である。夜空の白い帯を、古代の人は乳にたとえた。ではだれの乳か。ヒュギヌスの『天文譜』は説をいくつも並べる。ヘラが知らずに赤ん坊のヘルメスに乳を与え、別の女性が産んだ子だと気づいて突き放したときにこぼれた、という説。眠っているヘラの胸に赤ん坊のヘラクレスがあてがわれた、という説。ヘラクレスが欲ばって飲みすぎ、口からあふれた、という説。さらに、ゼウスの代わりに石を夫クロノスに渡したレアが乳を搾ったとき、という説まである。英語で galaxy が天文学の「銀河」の意味になったのは1848年ごろから。

近現代オンライン語源辞典ローマ期天文譜

元になった神話

ヘラゼウスの正妻にして姉。結婚の守護者でありながら、夫の浮気相手とその子を執拗に苦しめる。トロイア戦争では一貫してギリシャ側に立ち、その動機は『イリアス』末尾で一度だけパリスの審判に結び付けられる。

ヘラから来たほかの言葉