ギリシャ神話が語源の言葉

冥王星の衛星ニクス

黒い衣をなびかせて空を渡る「夜」。ブグローの絵。
黒い衣をなびかせて空を渡る「夜」。ブグローの絵。ウィリアム・アドルフ・ブグロー『夜』1883年・Public domain

冥王星のまわりを回る小さな衛星。2005年6月、ハッブル宇宙望遠鏡を使った天文学者たちが見つけた。NASAによれば、名前は、闇と夜のギリシャの女神ニュクスにちなむ。冥王星のいちばん大きな衛星カロンの名は冥界の渡し守から取られていて、NASAはニュクスをそのカロンの母と説明している。ギリシャ語の Nyx の名はすでに小惑星3908番が持っていたため、国際天文学連合は、同じ女神のエジプトでの呼び名にあたる Nix を使うことにした。探査機ニュー・ホライズンズは、この衛星の表面に赤みがかった斑点を写している。

近現代NASA公式サイト

元になった神話

ニュクス夜の女神。カオスから生まれた原初の存在で、死(タナトス)・眠り(ヒュプノス)・応報(ネメシス)・争い(エリス)など、人間を悩ます多くの力の母とされる。『イリアス』では、ゼウスでさえ怒らせるのを恐れた相手として一度だけ顔を出す。