ギリシャ神話が語源の言葉

冥王星の衛星カロン

荒れた川で舟を漕ぐ渡し守カロン。ドレの挿絵。
荒れた川で舟を漕ぐ渡し守カロン。ドレの挿絵。ギュスターヴ・ドレ『カロン(ダンテ『神曲』の挿絵)』・Public domain

冥王星の最大の衛星。1978年6月、アメリカ海軍天文台(アリゾナ州フラッグスタッフ)のジェームズ・クリスティーとロバート・ハリントンが発見した。クリスティーが選んだ名は、死者を冥界へ渡す渡し守カロンで、冥王プルートの星にふさわしいうえ、最初の4文字が妻シャーリーン(Charlene)と一致していた、とNASAは紹介している。

近現代NASA公式サイト

元になった神話

カロン死者の魂を舟に乗せて冥界の川(または湖)を渡す老いた渡し守。ホメロスにもヘシオドスにも登場せず、散逸した叙事詩の断片や前5世紀の悲劇・喜劇から姿を現す。死者に持たせる硬貨の「渡し賃」と結びつけて語られ、冥王星の最大の衛星にも名を残す。