星座になった神話

みずがめ座の神話

瓶から水を注ぐ男は、ゼウスにさらわれた美少年か、大洪水を生き延びた男か。古い星座の本は三つの答えを並べる。

水を注ぐ少年

みずがめ座は、瓶から水を注ぐ男の姿をしている。その水の流れは南の空の一匹の魚のところまで届き、魚はそれを口で受けている、とローマ時代のヒュギヌスは星座の本『天文譜』に書いている。

ローマ期天文譜

では、水を注いでいるのは誰なのか。多くの人は、トロイアの美少年ガニュメデスだと言った。あまりの美しさに、ゼウスが親もとからさらって、神々に仕える役にした少年である。水瓶を傾けたこの星座の格好は、その給仕の役目を表しているのだという。

ローマ期天文譜

ほかの二人の男

ヒュギヌスは、別の答えも並べている。ヘゲシアナクスという著述家は、大洪水を生き延びたデウカリオンだと言った。その治世に、空からすさまじい量の水があふれ落ち、「大洪水」と呼ばれるほどになったからである。

ローマ期天文譜ローマ期ビブリオテーケー(ギリシア神話)

エウブロスという著述家は、アッティカの最初の王だとした。人間がまだぶどう酒を知らなかったころ、神々への供え物には水が使われていた。この王は、ぶどう酒が見つかるより前に国を治めていたのだ、と。

ローマ期天文譜ローマ期ビブリオテーケー(ギリシア神話)

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