作品の元になった神話

ディズニー映画『ヘラクレス』の元ネタのギリシャ神話

ディズニーのアニメ映画『ヘラクレス』。神話の英雄の話と並べると、母も、敵も、師匠も、メガラの役回りも、ずいぶん入れ替わっている。

どんな作品か

ディズニーの長編アニメ映画『ヘラクレス』は、1997年6月27日に一般公開された。ゼウスの息子ヘラクレスは、オリュンポスの家から連れ去られて地上で育ち、やがて本物の英雄を目指す。

近現代映画『ヘラクレス』(ディズニー)

母はヘラか、人間か

映画のヘラクレスは、ゼウスと、その妻ヘラの息子である。

近現代映画『ヘラクレス』(ディズニー)

神話では、母は人間の王妃アルクメネ。ヘラは母どころか、夫がよその女に産ませたこの子を、生まれる前から憎み続けた女神だった。赤ん坊の寝床に大蛇を送り込んだのも、ヘラである。ヘラクレスという名は「ヘラの栄光」とも読まれるが、その女神に一生つけ狙われた。

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悪役のハデス

映画の悪役は、冥界の神ハデス。オリュンポスを乗っ取ろうとたくらみ、その邪魔になるゼウスの息子を狙う。

近現代映画『ヘラクレス』(ディズニー)

神話のハデスは、ゼウスの兄。兄弟でくじを引いて世界を分けたとき、闇の国を引き当てた王である。自分の国から地上に出てくることは、めったにない。

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師匠のフィロクテテス

映画でヘラクレスを鍛えるのは、サテュロスのフィロクテテス、通称フィル。

近現代映画『ヘラクレス』(ディズニー)

神話のピロクテテスは、人間の弓の名手だ。ヘラクレスから弓を受け継ぎ、その弓でトロイア戦争の終わりにパリスを射止める。師匠ではなく、英雄の弓を継いだ者だった。

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メガラ

映画には、メガラという娘が出てくる。ディズニーの公式の事典は、ハデスがヘラクレスに差し向ける災いの一つとして、彼女を「裏切りの、助けを待つ乙女」と紹介している。

近現代映画『ヘラクレス』(ディズニー)

神話のメガラは、ヘラクレスの最初の妻。テーバイの王が、手柄の褒美に長女を与えた。ところがヘラクレスは、ヘラに狂わされて、メガラとのあいだの子どもたちを火の中に投げ込んでしまう。神話で二人がたどるのは、悲しい結末だった。

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