作品の元になった神話

ゲーム『ゴッド・オブ・ウォー』の元ネタのギリシャ神話

スパルタの戦士クレイトスが、オリュンポスの神々に挑むゲーム『ゴッド・オブ・ウォー』。主人公の名前からして、ギリシャ神話に出てくる神の名前だった。

どんな作品か

『ゴッド・オブ・ウォー』は、2005年のPlayStation 2版から始まったゲームのシリーズ。主人公クレイトスは、もとはスパルタの若者だった。初期の作品の舞台はギリシャ神話の世界で、『III』では、元スパルタの戦士クレイトスが冥界の底からオリュンポスの頂へとのぼり、自分を裏切った者たちに復讐する。2018年の作品からは、ギリシャの神々に代わって、北欧神話の世界が舞台になった。

近現代PlayStation公式「Discover God of War」ほか

クレイトスは「力」の神

クレイトスの英語の綴りKratosは、ギリシャ神話で「力」そのものである神クラトスと同じだ。ヘシオドスの『神統記』によれば、クラトスは冥界の川の女神ステュクスの子で、きょうだいは勝利の女神ニケ、競争心、そして暴力。ゼウスは、この子らをいつも自分のそばに置いた。

古拙期神統記

アイスキュロスの悲劇『縛られたプロメテウス』の幕開けでは、「力」と「暴力」の二柱が、人間に火を与えたプロメテウスを岩山へ引き立ててくる。鍛冶の神ヘパイストスは気が進まないまま、その体を鎖で縛りつける。

古典期縛られたプロメテウス

兄弟デイモス

シリーズには、クレイトスの兄弟デイモスも登場する。

近現代PlayStation公式「Discover God of War」ほか

神話のデイモスは「恐怖」を意味する神で、軍神アレスと愛の女神アプロディテのあいだに生まれた。兄弟のポボス(「敗走」)とともに、戦場で敵の隊列を崩す。火星の二つの衛星、ポボスとデイモスの名も、この兄弟から来ている。

古拙期神統記ホメロスイリアス近現代オンライン語源辞典

題名の「戦の神」

題名の「ゴッド・オブ・ウォー」は、「戦の神」という意味。ギリシャ神話で戦の神といえば、アレスである。『イリアス』のアレスは、父ゼウスに「おまえがいちばん憎い」と言われるほど、神々の中でも嫌われていた。

ホメロスイリアス

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