出典 · ローマ期
ローマ建国以来の歴史
リウィウス · 前1世紀末 · Ab Urbe Condita
4.25 に疫病に際してアポロに神殿が誓願されたこと(Aedis Apollini pro valetudine populi vota est)、4.29 に執政官ユリウスによる奉献が記される。ローマでのアポロ受容の年代を示す。
この出典が語っていること
アポロン
- ローマ神話ではアポロンに固有の対応神がなく、名も Apollo のまま取り入れられた。主要なオリュンポス神でローマ名が別に無いのは珍しい。ローマでの受容は輸入神としてのもので、前433年の疫病に際して誓願された「医神アポロ(Apollo Medicus)」の神殿が最初の神殿とされる。 (リウィウス 4.25「Aedis Apollini pro valetudine populi vota est(民の健康のためアポロに神殿が誓願された)」、4.29 で執政官ユリウスが奉献(前431年)。『アエネイス』3.79-120 などラテン語文献でも名は Apollo のまま)
アスカニウス
- リウィウスは、アスカニウスの母について決めかねている。ラウィニアとの結婚から生まれた子とする一方、トロイアでクレウサから生まれ父の逃避行に同行した年上の息子のほうではないか、とも書き、「これほど古いことを誰が断言できようか」と断る。ユリウス氏族が祖と仰ぐイウルスは、こちらのクレウサの子のほうだという。 (1.1.11、1.3.2-3)
- リウィウスでは、アスカニウスは栄えたラウィニウムを母(あるいは継母)ラウィニアに任せ、アルバ山の麓に細長く延びる新しい町アルバ・ロンガを築いた。ラウィニウムの建設からおよそ30年後のことだという。 (リウィウス 1.3.3-4。『アエネイス』1.270-271)
- 関係: child → aeneas (『アエネイス』2.666、2.710-711。リウィウス 1.3.1-3)
- 関係: child → lavinia (リウィウス 1.1.11 は新しい結婚から生まれた子をアスカニウスとするが、1.3.2 でクレウサの子とする説も並べ、どちらとも決めない)
エウアンドルス
- アルカディアの王家の祖先パラスの名をとって、テヴェレ川のほとりの丘に町パランテウムを築いた。リウィウスは、この町の名からパランティウム、さらにパラティウム(パラティヌスの丘)という名が出たと説明する。 (『アエネイス』8.51-54。リウィウス 1.5.1)
- 母は予言のニンフのカルメンタ(カルメンティス)。ウェルギリウスではアイネイアスの子孫の偉大さを最初に歌った予言者とされ、リウィウスでは、シビュラがイタリアに来る前に人々が敬っていた予言者とされる。 (『アエネイス』8.335-341。リウィウス 1.7.8)
- リウィウスは、エウアンドルスが「文字」という、まだ技芸を知らない人々には驚くべき新しいものを持っていたために敬われたと書く。ルペルカリア祭の走りもアルカディアから持ち込んだとされる。 (1.7.8(文字)、1.5.1-2(ルペルカリア))
- 関係: tells_of → herakles (『アエネイス』8.185-275 ヘラクレスが怪物カクスを退治した話を語り、その祭りの由来を説く。リウィウス 1.7.3-15)
ラティヌス
- リウィウスでは、ラティヌスはアイネイアスと戦ったあと和を結んだ(あるいは戦う前に会談して盟約を結んだ)とされ、その後トゥルヌスのルトゥリ族との戦いでラティヌス自身が戦死する。 (1.1.5-9(二つの伝承を並べる)、1.2.2(戦死))
- 英語の Latin(ラテン語、ラテンの)は、ラテン語 Latinus「ラティウムの」から来ている。王の名ラティヌスと同じ語。 (Online Etymology Dictionary「Latin」。リウィウス 1.2.4 ではアイネイアスが両民族を「ラテン人」と呼ぶ)
- 関係: parent → lavinia (『アエネイス』7.52-53 ただ一人の娘。リウィウス 1.1.9)
- 関係: ruler → latium (『アエネイス』7.45-46。リウィウス 1.1.5)
- 関係: parent_in_law → aeneas (『アエネイス』7.268-273 で婿に迎えると告げ、12.192-194 でアイネイアスが「義父ラティヌス」と呼ぶ。リウィウス 1.1.9 では実際に娘を嫁がせる)
ラティウム
- リウィウスでは、アイネイアスは戦いに備えて土地のアボリギネス族とトロイア人の両方を「ラテン人」と呼ぶことにした。『アエネイス』の結末でも、ユノの願いを受けてユピテルが、トロイア人はラテン人の中に溶け込み、名前も言葉も服装もラテン人のままにすると約束する。 (リウィウス 1.2.4。『アエネイス』12.819-840)
- 関係: ruled_by → latinus (『アエネイス』7.45-46。リウィウス 1.1.5)
ラウィニア
- アイネイアスは、勝てば町の名をラウィニアから付けると誓う。リウィウスでも、アイネイアスは建てた町を妻の名からラウィニウムと名づけた。 (『アエネイス』12.194。リウィウス 1.1.11)
- リウィウスでは、アイネイアスの死後、幼いアスカニウスが成人するまで、ラウィニアが国を守った。「それほどの器量がラウィニアにはあった」と書かれる。 (1.3.1)
- 関係: child → latinus (『アエネイス』7.52-53。リウィウス 1.1.9)
- 関係: spouse → aeneas (『アエネイス』6.764「妻ラウィニア」(アンキセスの予言)、12.937 トゥルヌスが「ラウィニアはおまえの妻だ」と認める。リウィウス 1.1.9-11)
- 関係: courted_by → turnus (『アエネイス』7.54-57 多くの求婚者の中で、母アマタが推していたのがトゥルヌス。リウィウス 1.2.1 ではアイネイアスが来る前に婚約していた)
- 関係: parent → ascanius (1.1.11 新しい結婚からアスカニウスという男の子が生まれたとする。ただし 1.3.2 でクレウサの子とする説も並べる)
アスクレピオスの杖
- リウィウスは、疫病のときシビュラの書に従ってアスクレピオスをエピダウロスから迎えることになり、使節たちが船に乗り込んだ蛇を神そのものと信じて連れ帰り、蛇が上陸したティベリス川の島に神殿が建てられたと記す。 (10.47.6-7、『摘要』11)
トゥルヌス
- リウィウスの短い記述では、トゥルヌスはラウィニアの婚約者で、アイネイアスとラティヌスに戦を仕掛けて敗れ、エトルリアの王メゼンティウスを頼る。トゥルヌス自身の最期ははっきり書かれない。 (1.2.1-3)
- 関係: enemy → aeneas (『アエネイス』7〜12巻。リウィウス 1.2.1)
- 関係: suitor → lavinia (『アエネイス』7.54-57。リウィウス 1.2.1「アエネアスが来る前にラウィニアと婚約していた」)
- 関係: enemy → latinus (1.2.1-2 アイネイアスとラティヌスの両方に戦を仕掛け、この戦いでラティヌスが戦死する)
オリュンポス十二神
- 前217年、トラシメヌス湖での大敗のあと、ローマは『シビュラの書』に従って3日間のレクティステルニウム(神々に食事を供える祭り)を行い、6つの寝台にユピテルとユノ、ネプトゥヌスとミネルウァ、マルスとウェヌス、アポロとディアナ、ウルカヌスとウェスタ、メルクリウスとケレスを並べた。 (22.7.1、22.9.7-22.10.9)
- 関係: has_member → zeus (エンニウスの詩句(アプレイウス『ソクラテスの神霊について』2)とリウィウス22.10.9 のローマの十二柱。ギリシャの神に対応させた)
- 関係: has_member → hera (エンニウスの詩句(アプレイウス『ソクラテスの神霊について』2)とリウィウス22.10.9 のローマの十二柱。ギリシャの神に対応させた)
- 関係: has_member → poseidon (エンニウスの詩句(アプレイウス『ソクラテスの神霊について』2)とリウィウス22.10.9 のローマの十二柱。ギリシャの神に対応させた)
- 関係: has_member → demeter (エンニウスの詩句(アプレイウス『ソクラテスの神霊について』2)とリウィウス22.10.9 のローマの十二柱。ギリシャの神に対応させた)
- 関係: has_member → athena (エンニウスの詩句(アプレイウス『ソクラテスの神霊について』2)とリウィウス22.10.9 のローマの十二柱。ギリシャの神に対応させた)
- 関係: has_member → apollo (エンニウスの詩句(アプレイウス『ソクラテスの神霊について』2)とリウィウス22.10.9 のローマの十二柱。ギリシャの神に対応させた)
- 関係: has_member → artemis (エンニウスの詩句(アプレイウス『ソクラテスの神霊について』2)とリウィウス22.10.9 のローマの十二柱。ギリシャの神に対応させた)
- 関係: has_member → ares (エンニウスの詩句(アプレイウス『ソクラテスの神霊について』2)とリウィウス22.10.9 のローマの十二柱。ギリシャの神に対応させた)
- 関係: has_member → aphrodite (エンニウスの詩句(アプレイウス『ソクラテスの神霊について』2)とリウィウス22.10.9 のローマの十二柱。ギリシャの神に対応させた)
- 関係: has_member → hephaestus (エンニウスの詩句(アプレイウス『ソクラテスの神霊について』2)とリウィウス22.10.9 のローマの十二柱。ギリシャの神に対応させた)
- 関係: has_member → hermes (エンニウスの詩句(アプレイウス『ソクラテスの神霊について』2)とリウィウス22.10.9 のローマの十二柱。ギリシャの神に対応させた)
- 関係: has_member → hestia (エンニウスの詩句(アプレイウス『ソクラテスの神霊について』2)とリウィウス22.10.9 のローマの十二柱。ギリシャの神に対応させた)
アイネイアスの漂流
- リウィウスはごく短く、アイネイアスはまずマケドニアに行き、そこからシチリアを経てラウレントゥムの地に着いたとだけ書く。 (1.1.4)