ポセイドンとネプチューン、同じ海の神?
ギリシャのポセイドンは、ローマではネプチューンと呼ばれる。ところがローマの神は、もとは海の神ではなかった。
ネプチューンは英語の読み
ネプチューン(Neptune)は、ローマの神ネプトゥヌス(Neptunus)を英語で読んだ名前です。ローマでは、この神がギリシャのポセイドンと同じ神と見なされた。英語のNeptuneは、惑星の海王星の名前でもある。
近現代精選版 日本国語大辞典近現代デジタル大辞泉近現代旺文社世界史事典 三訂版近現代オンライン語源辞典
もとは地上の水の神
ただし、ネプトゥヌスはもとから海の神だったわけではありません。古くはむしろ地上を流れる水を治める神で、ポセイドンと重ねられてから、海の神とみなされるようになった。
ニッポニカは、早くからポセイドンと同一視されたために、この神のもとの性格はすっかり失われてしまった、と書いている。
名前の由来
ネプトゥヌスという名は、「雲」を意味する語根から、「湿った」「濡れた」という意味を経てできたのではないか、とされる。ポセイドンという名の由来のほうは、はっきり分かっていない。
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海王星になった神
海王星は、1846年9月23日から24日にかけての夜、ドイツの天文学者ガレが見つけた。天王星の動きの乱れからその位置を予測していた、フランスの天文学者ル・ヴェリエが、この星をネプチューンと名付けています。
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この話の項目
ほかの呼び名の話
- トロイ と トロイア同じ街を、トロイとも、トロイアとも呼ぶ。二つの呼び名は、どこで分かれたのか。
- ヴィーナス と アフロディテヴィーナスは、アフロディテの英語名。そう言い切ると、少し足りない。ヴィーナスには、ローマで別の女神として祀られていた時代がある。
- ゼウス と ジュピターギリシャのゼウスと、ローマのジュピター。まるで違う名前に見えるが、さかのぼると同じ言葉に行き着く。
- ヘラクレス と ハーキュリーズハーキュリーズは、ヘラクレスの英語名。ギリシャ語から英語へ渡るあいだに、名前はローマで一度、形を変えている。
- オデュッセウス と ユリシーズトロイとトロイアなら、まだ似ている。オデュッセウスとユリシーズは、同じ英雄の名とは思えないほど違う。
- メデューサ と メドゥサ見た者を石にする蛇の髪の怪物を、メデューサとも、メドゥサとも、メドゥーサとも書く。違いは、どの言葉の読み方を写したか。
- エロス と キューピッド弓矢を持った、翼のある男の子。キューピッドの姿でおなじみの恋の神は、ギリシャではエロスと呼ばれていた。
- パンドラの箱 と パンドラの壺開けてはいけない「パンドラの箱」。ところが、いちばん古い話を開くと、箱はどこにも出てこない。
- アテナ と ミネルヴァ知恵の女神アテナは、ローマではミネルヴァと呼ばれる。ヴィーナスと同じく、こちらももとは別の女神だった。
- アポロン と アポロヴィーナスやジュピターと違って、アポロンはローマに渡っても同じ神のままだった。変わったのは、名前の終わりの一音だけ。
- ヘラ と ジュノーゼウスの妻ヘラは、ローマではユノ、英語ではジュノー。6月のジューンにも、お金のマネーにも、この女神の名が隠れている。
- アルテミス と ダイアナ狩りの女神アルテミスは、ローマではディアナ、英語ではダイアナ。こちらも、もとはイタリアの森にいた別の女神だった。
- ヘルメス と マーキュリー伝令の神ヘルメスは、ローマではメルクリウス、英語ではマーキュリー。この名前は、ローマの商いの言葉から生まれた。
- アレス と マーズ戦の神アレスは、ローマではマルス、英語ではマーズ。ギリシャでは嫌われ者だった軍神が、ローマでは国を守る大神になった。
- クロノス と サターンわが子を呑み込んだ神クロノスは、ローマではサトゥルヌス、英語ではサターン。ローマでのこの神は、畑を耕すことを人間に教えた、黄金時代の王だった。
- ディオニュソス と バッカス酒の神バッカスを「ローマ神話の酒神」と書く辞典もある。けれども、もとはギリシャでのディオニュソスの別の呼び名だった。
- アキレウス と アキレス神話の英雄はアキレウス。けれど、かかとの腱も、亀と競走する話も「アキレス」だ。この一音の違いは、ラテン語から来ている。
- ハデス と プルート冥界の王ハデスは、ローマではプルート。この名前は、ローマ生まれではない。ギリシャ人が、恐ろしい本名を口にしないために使った呼び名だった。