出典 · 古典期(悲劇・歴史)
コロノスのオイディプス
ソポクレス · 前401年上演(作者の死後) · Oedipus at Colonus
盲目となり放浪するオイディプスが、娘アンティゴネに手を引かれてアテナイ近郊コロノスに着き、テセウスに迎えられて最期を迎える。
この出典が語っていること
アドラストス
- 七将に入るか: アイスキュロス『七将』とソポクレス『コロノスのオイディプス』の七人にはアドラストスがいない(代わりにエテオクロス)。エウリピデス『フェニキアの女たち』とアポロドーロスでは、アドラストス自身が七人の一人として門に立つ。 (『七将』375-676 /『コロノスのオイディプス』1313-1325 / 1134-1138 / 3.6.3)
- 関係: parent_in_law → polynices (3.6.1 娘アルゲイアを嫁がせる /『フェニキアの女たち』408-429 /『コロノスのオイディプス』1301-1302)
アンティゴネ
- ソポクレス『コロノスのオイディプス』とエウリピデス『フェニキアの女たち』では、アンティゴネは盲目の父に付き添って放浪する娘として描かれる。『フェニキアの女たち』の結末では、クレオンから彼の息子との結婚を迫られると「その夜、私はもう一人のダナオスの娘になる」(初夜に夫を殺したダナイデスのように)と言い返し、父の追放に同行する道を選ぶ。 (『コロノスのオイディプス』1-32 /『フェニキアの女たち』1672-1682(ダナイデスへの言及 1675))
- 関係: companion → oedipus (盲目の父の手を引いて放浪する。『コロノスのオイディプス』冒頭 / 3.5.9 /『フェニキアの女たち』1679-1682)
アタランテ
- 息子パルテノパイオスは、テーバイを攻めた七将のひとり。ソポクレス『コロノスのオイディプス』では「昔の処女(パルテノス)にちなんで名付けられた、アタランテの忠実な子」と紹介され、名前そのものが母の処女性を思い出させる。父はアポロドーロスではメラニオンかアレス、ヒュギヌスではメレアグロスとされる。 (『コロノスのオイディプス』1320-1322 / 3.9.2 / 『神話伝説集』70 /『フェニキアの女たち』1104-1109, 1153-1162)
カパネウス
- 関係: participated_in → seven-against-thebes (『七将』422-451 / 1128-1133, 1172-1186 / 3.6.3, 3.6.7 /『コロノスのオイディプス』1318-1319)
クレオン
- ソポクレス『コロノスのオイディプス』のクレオン: テーバイの人々の使いとしてコロノスに来て、盲目のオイディプスに帰郷を勧める。オイディプスが拒むと、イスメネに続いてアンティゴネも力ずくで連れ去らせ、テセウスが兵を出して娘たちを取り戻す。 (728-1043, 1096-1110)
- 関係: enemy → oedipus (728-1043 コロノスのオイディプスを連れ戻そうとし、娘たちを力ずくで連れ去る)
- 関係: enemy → theseus (『コロノスのオイディプス』887-1043 / 『嘆願する女たち』/ 3.7.1 テセウスがテーバイを攻めて遺体を取り戻す)
エテオクレス
- 約束を破ったのはどちらか: エウリピデス『フェニキアの女たち』では、兄エテオクレスが先に王位に就き、1年後に弟ポリュネイケスと交代する約束だったが、王座に座ると明け渡さず弟を追放した。ソポクレス『コロノスのオイディプス』では、弟エテオクレスが町の人々を言いくるめて兄を追い出したとされる。アポロドーロスは、ポリュネイケスが先に1年治めて譲ったとする説と、エテオクレスが先に治めて譲らなかったとする説を並べる。 (69-76 /『コロノスのオイディプス』1292-1298 / 3.6.1)
イスメネ
- ソポクレス『コロノスのオイディプス』: コロノスにいる父のもとへテーバイから駆けつけ、兄弟の争いと、父を手元に置いた側が勝つという新しい神託を知らせる。その後クレオンの手の者に連れ去られるが、テセウスに救い出される。 (310-460, 818-819, 1096-1110)
- 関係: sibling → antigone (『アンティゴネ』1-99 /『コロノスのオイディプス』310-460)
- 関係: companion → oedipus (310-460 テーバイの情勢と新しい神託を知らせにコロノスの父のもとへ来る)
オイディプス
- 最期の場所も出典で違う。『イリアス』には「倒れたオイディポデス」の葬礼の競技がテーバイで行われたとあり、テーバイで死んだ王として扱われている。ソポクレス『コロノスのオイディプス』では、盲目となって娘アンティゴネに手を引かれて放浪し、アテナイ近郊のコロノスでテセウスに迎えられて世を去る。ヘシオドスも、「オイディプスの羊の群れ」をめぐって七つの門のテーバイで戦いがあったと記し、財産を残して死んだ王として語る。 (『イリアス』23.679-680 /『コロノスのオイディプス』/『仕事と日』161-163 / 3.5.9)
- 関係: visited → theseus (『コロノスのオイディプス』/ 3.5.9 コロノスでテセウスに迎えられる)
ポリュネイケス
- 兄か弟か: ソポクレス『コロノスのオイディプス』では、ポリュネイケスが兄で、弟エテオクレスに王座から追われたと本人が語る。エウリピデス『フェニキアの女たち』では逆に、ポリュネイケスが弟で、年ごとに交代する約束で先に国を出たが、兄エテオクレスが王座を明け渡さなかったとイオカステが語る。アポロドーロスは、先に王になったのがどちらかについても両方の説を並べる。 (『コロノスのオイディプス』374-376, 1292-1296 /『フェニキアの女たち』69-76 / 3.6.1)
- 父の呪い: ソポクレス『コロノスのオイディプス』では、ポリュネイケスがコロノスの父を訪ね、神託によれば父の味方した側が勝つと言って許しを請う。オイディプスは、兄弟が互いの手で死ぬよう呪って彼を追い返す。エウリピデスでは、閉じ込められたオイディプスが息子たちに「鋭い剣で家を分け合え」と呪ったため、二人は交代で王位に就く約束をした、とされる。 (『コロノスのオイディプス』1284-1396(呪い 1383-1392)/『フェニキアの女たち』63-74)
- 関係: child → oedipus (3.5.8 /『コロノスのオイディプス』1254-1396 /『フェニキアの女たち』55-58)
- 関係: sibling → eteocles (『七将』631-676 /『コロノスのオイディプス』1292-1296 / 69-76 / 3.5.8)
- 関係: child_in_law → adrastus (3.6.1 アドラストスの娘アルゲイアと結婚 /『フェニキアの女たち』408-429 /『コロノスのオイディプス』1301-1302)
- 関係: advisee → oedipus (1370-1396 味方になってほしいと頼みに来て、父から兄弟相討ちの呪いを受ける)
テーバイ攻めの七将
- アイスキュロス『テーバイ攻めの七将』(前467年)の顔ぶれ: 斥候が一人ずつ報告し、エテオクレスが守将を当てていく。テュデウス(プロイトスの門)対メラニッポス、カパネウス(エレクトラの門)対ポリュポンテス、エテオクロス(ネイストスの門)対メガレウス、ヒッポメドン(オンカのアテナの近くの門)対ヒュペルビオス、パルテノパイオス(北の門、アンピオンの墓の向かい)対アクトル、アンピアラオス(ホモロイスの門)対ラステネス、そして第七の門のポリュネイケスには、エテオクレス自身が向かう。アドラストスは七人に入っていない。ソポクレス『コロノスのオイディプス』のポリュネイケスが挙げる七人も同じ顔ぶれ。 (『七将』375-676 /『コロノスのオイディプス』1313-1325)