ギリシャ神話が語源の言葉

パンフルート

山羊の脚を持つパン(左)が、少年ダプニスに笛を教える大理石像。
山羊の脚を持つパン(左)が、少年ダプニスに笛を教える大理石像。ロドスのヘリオドロスの像の写し『ダプニスに笛を教えるパン』・Public domain

長さの違う何本かの管を束ねたり、いかだのように並べたりして、切り口を吹いて鳴らす笛。材料は葦、竹、木、粘土、金属などで、いまもルーマニアやボリビアなどでよく使われる。名前は、ギリシャ神話の牧畜の神パンが使ったといわれるところから来ていて、シリンクス(シュリンクス)とも呼ばれる。ローマの詩人オウィディウスによれば、パンに言い寄られたニンフが逃げ、川に行く手をふさがれて葦に姿を変えた。パンは長さの違う葦を蝋でつなぎ、娘の名で呼ばれる笛を作ったという。

近現代デジタル大辞泉近現代改訂新版 世界大百科事典近現代日本大百科全書(ニッポニカ)ローマ期変身物語

元になった神話

パン山羊の脚と角を持つ牧人と羊の群れの神で、アルカディアの山野にいて葦笛を吹く。ヘルメスの子とされることが多いが、母親については説が割れ、ヘロドトスはオデュッセウスの妻ペネロペとする。山中で人や家畜を理由もなく襲う恐慌は「パンの(パニコン)恐れ」と呼ばれ、英語 panic の語源になった。

パンから来たほかの言葉