ギリシャ神話が語源の言葉

ファウナ

動物相

山羊の脚を持つパン(左)が、少年ダプニスに笛を教える大理石像。
山羊の脚を持つパン(左)が、少年ダプニスに笛を教える大理石像。ロドスのヘリオドロスの像の写し『ダプニスに笛を教えるパン』・Public domain

ある場所や同じ環境にすむ動物の全種類(動物相)を、ファウナという。植物相を指すフローラと対になる語。もとは、ローマの田園の豊穣の女神ファウナの名で、森と野の神ファウヌスの妻とも妹とも娘ともされる。リンネが1746年に、スウェーデンの動物を一覧にした本の題を『スウェーデン動物誌』(Fauna Suecica)とし、植物を一覧にした『スウェーデン植物誌』(Flora Suecica)と対にしたことから広まった。英語では1771年から記録がある。ファウヌスは、ギリシャの牧神パンにあたる神である。

近現代日本大百科全書(ニッポニカ)近現代オンライン語源辞典

元になった神話

パン山羊の脚と角を持つ牧人と羊の群れの神で、アルカディアの山野にいて葦笛を吹く。ヘルメスの子とされることが多いが、母親については説が割れ、ヘロドトスはオデュッセウスの妻ペネロペとする。山中で人や家畜を理由もなく襲う恐慌は「パンの(パニコン)恐れ」と呼ばれ、英語 panic の語源になった。

パンから来たほかの言葉