ギリシャ神話が語源の言葉

おうし座

牡牛に連れ去られるエウロペ。ティツィアーノの絵。
牡牛に連れ去られるエウロペ。ティツィアーノの絵。ティツィアーノ『エウロペの略奪』1559〜1562年・Public domain

おうし座(牡牛座)の牡牛の正体は、ゼウスである。オウィディウスの『祭暦』によれば、ゼウスは牡牛に化けて海辺の王女エウロペを背に乗せ、海を渡った。王女は片手でたてがみをつかみ、もう片方の手で風にあおられる衣を押さえていた。向こう岸に着くと、牡牛は角のない神の姿に戻っていた。こうして牡牛は天に上り、王女の名は大地の三分の一に付けられた、と詩は結ぶ。ヨーロッパのことである。同じ詩は、これはエジプトの雌牛だという別の説も書き添えている。ヒュギヌスの『天文譜』も、エウリピデスの説として、エウロペを無事にクレタ島まで運んだ牡牛だとする。英語の Taurus はラテン語で「牡牛」で、ギリシャ語の tauros と同じ根に遡る。牛頭の怪物ミノタウロスの名も、ミノス王の名にこの tauros を合わせたものである。

ローマ期祭暦ローマ期天文譜近現代オンライン語源辞典近現代国立天文台 公式サイト

元になった神話

エウロペフェニキアの王女。白い牡牛に化けたゼウスに背に乗せられ、海を渡ってクレタ島へ連れ去られ、ミノスらの母になった。兄カドモスは彼女を探す旅の果てにテーバイを建てる。大陸名ヨーロッパと同じ名だが、その結びつきは古代から疑われていた。

エウロペから来たほかの言葉