さそり座

さそり座(蠍座)のサソリは、狩人オリオンを刺し殺したサソリである。ヒュギヌスの『天文譜』によれば、狩りの腕に自信を持ったオリオンは、女神アルテミスとその母に向かって、大地から生まれるものなら何でも仕留めてみせると言い放った。怒った大地がサソリを送り、オリオンは殺される。ゼウスはこのサソリを星にした。自分の力を過信するなという、人間への戒めである。オリオンもアルテミスの願いで星になったが、サソリが昇るとオリオンが沈むように置かれた。紀元前3世紀のアラトスの詩『星辰譜』では、話が少し違う。オリオンがアルテミスの衣に手をかけたので、女神が島の丘を裂いてサソリを呼び出したのだという。どちらの話も、サソリが東から昇るころオリオンが西へ逃げるように沈む、という空の動きの説明で終わる。英語の Scorpio はラテン語で「サソリ」の意味で、14世紀後半から。語源辞典によれば、1922年から国際天文学連合の正式な学名は Scorpius になり、Scorpio のほうは星占いの言葉として残った。
ローマ期天文譜ヘレニズム星辰譜(パイノメナ)近現代オンライン語源辞典近現代国立天文台 公式サイト
