ギリシャ神話が語源の言葉

や座

岩に縛られて身をよじるプロメテウス。
岩に縛られて身をよじるプロメテウス。ニコラ=セバスチャン・アダン『縛られたプロメテウス』1762年(コモンズの説明による)・Public domain

や座(矢座)は一本の矢の形をした星座で、国立天文台の一覧では、88星座の中で3番目に面積が小さい。ローマ時代のヒュギヌスの『天文譜』によれば、これは英雄ヘラクレスの矢の一本で、人間に火を与えた罰としてカウカソスの山に鎖でつながれたプロメテウスの肝臓を、毎日ついばみに来ていた鷲を射落とした矢だという。同じ章には、プロメテウスが解き放たれたあとの話も書かれている。ゼウスは、プロメテウスを決して自由にしないと誓っていたので、その誓いを忘れないよう、石と鉄で彼の指を縛らせた。人々はそれにならって、石を鉄で包んだ指輪をはめるようになったという。指輪の始まりを語る話である。一方で、この矢はアポロンが、ゼウスの雷を作ったキュクロプスたちを射た矢だ、という説も紹介されている。学名の Sagitta はラテン語で「矢」の意味で、語源辞典によれば英語では1704年から星座の名として見える。

ローマ期天文譜近現代オンライン語源辞典近現代国立天文台 公式サイト

元になった神話

プロメテウスティタン族イアペトスの子で、人間の側に立ってゼウスを欺いた神。供犠の分け前をごまかし、火を盗んで人間に与えた。その報いに岩に縛られて鷲に肝臓を啄まれ、人間にはパンドラが送られる。

プロメテウスから来たほかの言葉