ギリシャ神話が語源の言葉

パンドラの箱

箱の蓋を開けるパンドラ。後の時代の絵では、甕はこのように箱として描かれた。
箱の蓋を開けるパンドラ。後の時代の絵では、甕はこのように箱として描かれた。ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス『パンドラ』1896年・Public domain

「さまざまな災いを引き起こす原因となるもの」のたとえ。ヘシオドス『仕事と日』では pithos(大甕)で、これが「箱」になったのはエラスムスがラテン語で語り直した際に pyxis(小箱)の語を用いたためとされる(パノフスキー夫妻の研究による)。日本語の辞典も「パンドラの箱」を見出しにして、「本来は壺」と書き添えている。詳しくは読み物「パンドラの箱とパンドラの壺」に。

古拙期仕事と日中世〜格言集(アダギア)近現代パンドラの箱 ― ある神話的象徴の変容近現代故事成語を知る辞典近現代デジタル大辞泉

元になった神話

パンドラの壺(箱)パンドラが蓋を開け、人間にあらゆる災いを解き放った容器。ヘシオドスの原文では「箱」ではなく貯蔵用の大甕(ピトス)であり、「箱」はルネサンス期の訳し替えによって生じた。中に残ったエルピス(希望)の意味は古来議論が絶えない。