出典 · 近現代の翻案・映像化
パンドラの箱 ― ある神話的象徴の変容
ドラ・パノフスキー / エルヴィン・パノフスキー · 1956年 · Pandora's Box: The Changing Aspects of a Mythical Symbol
Bollingen Series LII, Pantheon Books, 1956。ヘシオドスの pithos(甕)が西欧で「箱」に変わる過程を追った美術史研究。目次に "The origin of the 'box': Erasmus of Rotterdam" の章がある。
この出典が語っていること
パンドラの壺(箱)
- 「箱」への変化は、エラスムスが『格言集』(1508)でこの話をラテン語で語ったとき pithos を pyxis(小箱)としたことに遡るとされる。以後の西欧の絵画・文学は一貫して「箱」を描く。 (パノフスキー『パンドラの箱』(1956)の章 "The origin of the 'box': Erasmus of Rotterdam"。エラスムスは格言 Malo accepto stultus sapit の解説でこの話を用いた)
プシュケ
- 「パンドラの箱」の「箱」は、ヘシオドスの甕(ピトス)を16世紀初めにエラスムスが pyxis(小箱)と書いたことに遡るとされ、その背景にプシュケが冥界から持ち帰る pyxis との取り違えがあったという見方がある。誤訳か意図的な言い換えかは確定していない。 (パノフスキー『パンドラの箱』(1956)。プシュケとの関係についての記述箇所は未確認)