ギリシャ神話が語源の言葉

パナシア

万能薬

蛇の巻きついた杖のそばに立つアスクレピオス。
蛇の巻きついた杖のそばに立つアスクレピオス。作者不詳『エピダウロスのアスクレピオス』160年ごろのローマの写し(元は前4世紀のギリシャの像。コモンズの説明による)・CC0

英語の panacea(パナシア)は「どんな病も治す薬」、つまり万能薬のこと。1540年代から英語に見え、ギリシャ語の「すべてを癒やすもの」がもとになっている。同じ言葉は、医神アスクレピオスの娘の名前でもあった。古代の讃歌の碑文は、健康の女神ヒュギエイアと並んでパナケイアをアスクレピオスの子に数え、「ヒポクラテスの誓い」では、医師がアポロン、アスクレピオス、ヒュギエイア、パナケイアの名にかけて誓う。

近現代オンライン語源辞典近現代Theoi Greek Mythology(Webサイト)古典期ヒポクラテスの誓い

元になった神話

アスクレピオス医術の神。アポロンとコロニスの子で、ケンタウロスのケイロンに育てられて医術を学び、ついには死者まで生き返らせたためにゼウスの雷で打たれた。ホメロスでは神ではなく、トロイアに従軍した軍医マカオンとポダレイリオスの父である「非の打ちどころのない医者」にすぎない。杖に蛇が巻きついた「アスクレピオスの杖」は、今もWHOの紋章などに医療の象徴として使われている。

アスクレピオスから来たほかの言葉