ケンタウルス座

太陽系にいちばん近い恒星のある星座が、ケンタウルス座だ。NASAによれば、地球にいちばん近い恒星系はこの星座のアルファ・ケンタウリで、距離は4.3光年。A星とB星の二つの星に、プロキシマ・ケンタウリとも呼ばれる暗い赤色矮星のC星を加えた三つの星から成る。この星座の半人半馬の姿は、賢いケンタウロスのケイロンだとされる。ローマ時代のヒュギヌスの『天文譜』によれば、ケイロンはほかのケンタウロスばかりか人間よりも正しい心を持ち、医術の神アスクレピオスや英雄アキレスを育てた。ある日ケイロンのもとに立ち寄ったヘラクレスと並んで矢を眺めていたとき、その一本がケイロンの足に落ち、それがもとで死んでしまう。こんな小さな矢で大きなケンタウロスたちを倒せるのかと不思議に思ったケイロンが、自分で弓を引こうとして矢を取り落とした、という話もある。ゼウスはケイロンを哀れみ、星のあいだに置いた。語源辞典によれば、この星座はギリシャ人にもケンタウロスとして知られていたが、古代から、同じく半人半馬で描かれるいて座とよく取り違えられてきた。
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