ギリシャ神話が語源の言葉

わし座

鷲にさらわれて天へ昇るガニュメデス。コレッジョの絵。
鷲にさらわれて天へ昇るガニュメデス。コレッジョの絵。コレッジョ『ガニュメデスの誘拐』1520〜1540年ごろ・Public domain

七夕の彦星アルタイルは、わし座(鷲座)の1等星である。その鷲は、ギリシャ神話ではガニュメデスをさらった鷲だ。ローマ時代のヒュギヌスの『天文譜』によれば、この鷲はガニュメデスをさらって、彼に恋したゼウスのもとへ届けた。ゼウスが鳥の中で真っ先に自分の鳥として選んだのも鷲で、昇る朝日の光に向かって飛べる、ただ一つの鳥だと伝えられていた。星空でも、鷲はみずがめ座の上を飛んでいる。みずがめ座の人物をガニュメデスだとする者が多かったからだ。同じ本は、ゼウスがティタン族との戦いに出る前、いけにえを捧げていると鷲が現れ、吉兆と受け取ったゼウスがその鷲を星にした、という別の話も伝えている。アルタイルの名はアラビア語で「飛ぶ鷲」の意味で、英語では16世紀から見える。わし座の学名 Aquila はラテン語で「鷲」で、古代ギリシャでもふつう鷲の姿で描かれていたらしい、と語源辞典は書く。

ローマ期天文譜近現代オンライン語源辞典近現代国立天文台 公式サイト

元になった神話

ガニュメデストロイア王家の若者で、人間の中で最も美しいとされた。神々に連れ去られ、ゼウスの酌をする者として不死を与えられる。トロイア戦争の主要人物ではないが、トロイア王家の系譜と、ラオメドンの名馬の由来に関わる。

ガニュメデスから来たほかの言葉