ギリシャ神話が語源の言葉

スターバックスのロゴのセイレーン

帆柱に縛られたオデュッセウスの船を取り囲むセイレーンたち。ウォーターハウスの絵。
帆柱に縛られたオデュッセウスの船を取り囲むセイレーンたち。ウォーターハウスの絵。ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス『オデュッセウスとセイレーン』1891年・Public domain

コーヒーチェーンのスターバックスのロゴに描かれた女性は、セイレーン(英語でサイレン)。同社の公式サイトによれば、1971年、シアトルがピュージェット湾に面していることと、コーヒー交易が海と結びついていることから、創業者の仕事仲間だったデザイナーのテリー・ヘクラーが古い海の本を探し、ある挿絵のセイレーンを見つけた。同社はセイレーンを「ギリシャ神話の、二股の尾をもつ魅惑的な人魚で、美しい歌で船乗りを破滅に誘う」と説明している。ただし古代の書き物では姿が違う。ホメロスの『オデュッセイア』はセイレーンの姿にまったく触れず、アポロドーロスは「腿から下は鳥の姿」とし、アポロニオスも半ば鳥、半ば乙女とする。魚の尾をもつ人魚の姿は、これらの古代の書き物には出てこない。

近現代スターバックス公式サイト「The Story of the Siren」ホメロスオデュッセイアローマ期ビブリオテーケー(ギリシア神話)ヘレニズムアルゴナウティカ

元になった神話

セイレーン航海者を歌声で惑わし、その骨を岸辺に積み上げる海の存在。ホメロスは声の魅力だけを語り、姿も数も名も記さない。鳥の体を持つ姿や3人という数は後代の壺絵と神話誌に由来する。

セイレーンから来たほかの言葉