ギリシャ神話が語源の言葉

フローラ

植物相

ゼピュロスがニンフのクロリスを抱き、クロリスが春の女神フローラに変わる場面(ウフィツィ美術館の解説)。サンドロ・ボッティチェリの作。
ゼピュロスがニンフのクロリスを抱き、クロリスが春の女神フローラに変わる場面(ウフィツィ美術館の解説)。サンドロ・ボッティチェリの作。サンドロ・ボッティチェリ『春(プリマヴェーラ)部分 ゼピュロス、クロリス、フローラ』1480年ごろ・Public domain

ある地域や時代に生えている植物の全体(植物相)を、フローラという。もとはローマ神話の、花と豊穣と春の女神の名。英語では1500年ごろから女神の名として、1777年から「ある地域や時代の植物」の意味で使われている。植物を一覧にした本の題としては1640年代から使われ、1745年にリンネが『スウェーデン植物誌』(Flora Suecica)の題にしたことで広まった。オウィディウスの『祭暦』によれば、この女神はもとはギリシャのニンフ、クロリスで、西風の神ゼピュロスにさらわれてその妻となり、夫から花をつかさどる役目を与えられたという。

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元になった神話

ゼピュロス西風の神。ヘシオドスでは夜明けの女神エオスとアストライオスの子で、北風ボレアス、南風ノトスと兄弟。ホメロスでは船を沈める荒い風であると同時に、楽園エリュシオンを涼ませる風でもあり、アキレスの神馬の父。後代には、美少年ヒュアキントスを嫉妬から死なせる話、ニンフのクロリスをさらって花の女神フローラにする話、プシュケを運ぶ話が加わる。ボッティチェリの『ヴィーナスの誕生』『春』に描かれた風の神でもある。

ゼピュロスから来たほかの言葉