ギリシャ神話が語源の言葉

ゼファー

そよ風

ゼピュロスがニンフのクロリスを抱き、クロリスが春の女神フローラに変わる場面(ウフィツィ美術館の解説)。サンドロ・ボッティチェリの作。
ゼピュロスがニンフのクロリスを抱き、クロリスが春の女神フローラに変わる場面(ウフィツィ美術館の解説)。サンドロ・ボッティチェリの作。サンドロ・ボッティチェリ『春(プリマヴェーラ)部分 ゼピュロス、クロリス、フローラ』1480年ごろ・Public domain

英語の zephyr(ゼファー)は「そよ風」のこと。もとは古代ギリシャの西風の神ゼピュロスの名で、語源辞典は、古典の世界で西風を人の姿にした神であり、森の神々の中でもいちばん穏やかでやさしい存在だと説明している。16世紀に英語の形になり、1610年代には、どんな柔らかな風にも使われるようになった。名前はギリシャ語で「西」「日の沈む暗い方角」を指す言葉と関係があるかもしれないという。

近現代オンライン語源辞典

元になった神話

ゼピュロス西風の神。ヘシオドスでは夜明けの女神エオスとアストライオスの子で、北風ボレアス、南風ノトスと兄弟。ホメロスでは船を沈める荒い風であると同時に、楽園エリュシオンを涼ませる風でもあり、アキレスの神馬の父。後代には、美少年ヒュアキントスを嫉妬から死なせる話、ニンフのクロリスをさらって花の女神フローラにする話、プシュケを運ぶ話が加わる。ボッティチェリの『ヴィーナスの誕生』『春』に描かれた風の神でもある。

ゼピュロスから来たほかの言葉