ギリシャ神話が語源の言葉

銅

copper

西風に吹き寄せられて岸に着く女神と、衣を広げて迎える季節の女神。ボッティチェッリ『ヴィーナスの誕生』(1485年ごろ)。
西風に吹き寄せられて岸に着く女神と、衣を広げて迎える季節の女神。ボッティチェッリ『ヴィーナスの誕生』(1485年ごろ)。サンドロ・ボッティチェッリ『ヴィーナスの誕生』1485年ごろ・Public domain

英語で銅を copper、元素記号で Cu と書くのは、キプロス島の名から。ローマ人は、銅がよく採れたこの島にちなんで銅を「キプロスの金属」(aes Cyprium)と呼び、それが縮まって後期ラテン語の cuprum になった。英語 copper、ドイツ語 Kupfer、記号の Cu は、みなここから出ている。キプロスは、海の泡から生まれた女神アフロディーテが上がった島。ローマのプリニウスは『博物誌』で、銅が最初に見つかったのはキプロスだとし、ものの発明者を並べた箇所でも、銅の鉱山が最初に見つかった場所としてこの島を挙げている。

近現代オンライン語源辞典近現代日本大百科全書(ニッポニカ)近現代改訂新版 世界大百科事典ローマ期博物誌

元になった神話

キュプロス島東地中海の島で、海の泡から生まれたアフロディーテが上がった地。『オデュッセイア』では女神がパポスの聖域へ帰り、美と優雅の女神たちに湯あみさせられる。アガメムノンの胸当てを贈ったキニュラス王の島で、オウィディウスではピュグマリオンの象牙の乙女が人間になった島とされる。