ギリシャ神話が語源の言葉

カシオペヤ座

椅子に腰かけた女性の姿で描いたカシオペヤ座。シドニー・ホール(版刻)の作。
椅子に腰かけた女性の姿で描いたカシオペヤ座。シドニー・ホール(版刻)の作。シドニー・ホール(版刻)『カシオペヤ座(星座カード『ウラニアの鏡』第3図)』1825年・Public domain

北の空でW字(裏返せばM字)に並ぶカシオペヤ座は、椅子に腰かけた王妃の姿とされる。空の上では、いつも北斗七星の反対側にいる。ローマ時代のヒュギヌスの『天文譜』によれば、この王妃は、自分の美しさは海の女神たちにまさると自慢した。その罰当たりのせいで、天がめぐるにつれて、椅子に座ったまま頭を下にして運ばれていくのだという。紀元前3世紀のアラトスの詩『星辰譜』も、西へ沈むときの王妃は、玉座の上で行儀よく輝くどころか、飛び込む人のように真っ逆さまになる、海の女神たちと張り合った報いだ、と書いている。語源辞典によれば、名前の意味は分かっていない。1572年にこの星座に現れた新星は金星よりも明るく輝き、天文学者ティコ・ブラーエらが観測して、天文学の考え方を一変させる一因になった。

ローマ期天文譜ヘレニズム星辰譜(パイノメナ)近現代オンライン語源辞典近現代国立天文台 公式サイト

元になった神話

カシオペイアエチオピア王ケペウスの妃で、アンドロメダの母。海のニンフ(ネレイス)たちより美しいと誇ったため、ポセイドンが洪水と海の怪物を送り、娘が生贄として岩に縛られた。一家とともに星座になり、北の空でW字に並ぶカシオペヤ座がその姿とされる。アラトスとヒュギヌスは、罰として彼女が天の回転につれて頭から逆さまに沈むと書く。