ギリシャ神話が語源の言葉

アリアドネの糸

ナクソス島に置き去りにされたアリアドネ(左)のもとへ、ディオニュソスが現れる。ティツィアーノの絵。
ナクソス島に置き去りにされたアリアドネ(左)のもとへ、ディオニュソスが現れる。ティツィアーノの絵。ティツィアーノ『バッカスとアリアドネ』1520〜1523年・Public domain

「アリアドネの糸」は、とても難しい状況から抜け出すときの道しるべになるもののたとえ。故事成語の辞典は、1951年のある文章から「アリアドネの糸をたどって」という使い方を例に挙げている。もとは、怪物ミノタウロスを退治するために、一度入ったら出られない迷宮に入る英雄テセウスの話。クレタの王女アリアドネは、自分をアテネに連れ帰って妻にすると誓わせたうえで、迷宮を造った職人に抜け出す方法を尋ね、その助言どおり糸玉をテセウスに渡した。テセウスは糸をたどって無事に戻ってきた。ところがアリアドネは、帰り道に立ち寄った島でテセウスと別れることになる。置き去りにされたとも、酒の神ディオニュソスに連れ去られたとも伝わる。

近現代故事成語を知る辞典ローマ期ビブリオテーケー(ギリシア神話)ローマ期変身物語

元になった神話

アリアドネクレタ王ミノスの娘。テセウスに恋して迷宮から戻るための糸玉を渡したが、ナクソス(ディア)島に置き去りにされ、ディオニュソスの妻になった。その最期は資料によって驚くほど違う。

アリアドネから来たほかの言葉