ギリシャ神話が語源の言葉

ロケットのアリアン

ナクソス島に置き去りにされたアリアドネ(左)のもとへ、ディオニュソスが現れる。ティツィアーノの絵。
ナクソス島に置き去りにされたアリアドネ(左)のもとへ、ディオニュソスが現れる。ティツィアーノの絵。ティツィアーノ『バッカスとアリアドネ』1520〜1523年・Public domain

ヨーロッパのロケット「アリアン」の名は、迷宮から抜け出す糸をテセウスに渡した王女アリアドネのフランス語形である。欧州宇宙機関(ESA)の歴史記事によると、名前が決まるまでにはひと騒動あった。1973年、長ったらしい仮の名前に代わる名を各国の代表が出し合ったところ、いちばん票を集めたのは星の名「ベガ」だった。ところが正式に決める段になって、フランスが「ベガはフランスのビールの名前だ」と反対し、代わりに「ペネロペ」「フェニックス」「アリアン」の3つを示した。フェニックス(不死鳥)には、「前の計画(ELDO)の灰がまだ熱い」とドイツが反対し、ペネロペもふさわしくないとされて、アリアンに決まった。それから30年ほどたって、ESAの小型ロケットには結局「ベガ」の名が付いた。

近現代Naming Ariane(ESAの歴史)

元になった神話

アリアドネクレタ王ミノスの娘。テセウスに恋して迷宮から戻るための糸玉を渡したが、ナクソス(ディア)島に置き去りにされ、ディオニュソスの妻になった。その最期は資料によって驚くほど違う。

アリアドネから来たほかの言葉