ギリシャ神話が語源の言葉

アキレス腱

討ち取ったヘクトルを戦車で引きずるアキレス。
討ち取ったヘクトルを戦車で引きずるアキレス。フランツ・マッチュ『アキレスの勝利』1892年・Public domain

踵の骨とふくらはぎの筋肉をつなぐ腱の名で、日常では「強い者が持っているただ一か所の弱点」のたとえとしても使われる。どちらも、母テティスに踵をつかまれてステュクス川に浸され、踵だけが弱点として残ったという伝承にちなむ。ただし語源辞典によれば、この話はホメロスには無く、紀元1世紀より前には見当たらない。『イリアス』では、アキレスはアステロパイオスの槍で右の前腕をかすられ、黒い血を流している。

解剖学の名前としては、1693年にオランダの解剖学者フィリップ・フェルヘイエンが chorda Achillis(アキレスの腱)と呼び、今の tendo Achillis の名は、ドイツの外科医ローレンツ・ハイスターが最初に使った。英語の Achilles' heel(アキレスの踵)が弱点のたとえとして見えるのは1810年から。

近現代広辞苑近現代デジタル大辞泉近現代精選版 日本国語大辞典近現代オンライン語源辞典ホメロスイリアス

元になった神話

アキレスペレウスと女神テティスの子で、トロイアに来たギリシャ勢で最強の戦士。『イリアス』はその「怒り」を主題とする。踵の弱点で有名だが、その話はホメロスには無く、ずっと後代の付け足しである。

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