出典 · ヘレニズム期
恋の苦しみ(エロティカ・パテマタ)
パルテニオス · 前1世紀 · Erotica Pathemata (Love Romances)
36篇の恋愛神話の梗概集。ローマの詩人コルネリウス・ガッルスのために編まれたとされ、オイノネとコリュトスの話(34)など、他に伝わらない筋を残す。
この出典が語っていること
ダプネ
- ヘレニズム期の形: パルテニオスが前3世紀の歴史家ピュラルコスから引く話では、ダプネはアミュクラスの娘で、猟犬を連れて山野で狩りをする人間の娘。エリスの王子レウキッポスが女装して狩りの仲間に入り込むが、嫉妬したアポロンが水浴びを思いつかせて正体を暴かせ、娘たちが彼を槍で殺す。アポロンが迫ると、ダプネはゼウスに祈って人目から消え、彼女の名をもつ月桂樹になったとされる。エロスの矢は出てこない。 (15(ピュラルコス『歴史』第25巻に拠ると明記))
- 父親は出典で割れる。オウィディウスはテッサリアの河神ペネイオス、パルテニオスはラコニアのアミュクラス。パウサニアスはダプネの話をアルカディアのラドン川と結びつける。 (Met. 1.452(Daphne Peneia)/ パルテニオス 15 / パウサニアス 8.20.1)
- 関係: courted_by → apollo (Met. 1.452-567 / パルテニオス 15 / パウサニアス 8.20.4)
- 関係: companion → artemis (15 狩りに生きる娘としてアルテミスに愛され、弓の腕を授かる)
オイノネ
- パリスとの間にコリュトスという子があり、この子がトロイアへ行ってヘレネのもとで父に殺される、という筋を伝える出典がある。アポロドーロスのオイノネの記述にはコリュトスは出てこない。 (パルテニオス『恋の苦しみ』34。アポロドーロス 3.12.6 にはこの子は登場しない)