出典 · 古典期(悲劇・歴史)
嘆願する女たち
エウリピデス · 前420年代後半上演 · Suppliants (Hiketides)
テーバイで死んだ七将の母たちとアドラストスが、遺体の返還をアテナイ王テセウスに嘆願する。カパネウスの妻エウアドネが夫の火葬の火に身を投げる場面を含む。上演年は推定。
この出典が語っていること
アドラストス
- 遺体の返還: テーバイの新王クレオンがアルゴス勢の埋葬を禁じると、アドラストスはアテナイに逃れて「慈悲」の祭壇に嘆願し、テセウスが軍を出してテーバイから遺体を取り戻した。エウリピデス『嘆願する女たち』はこれを劇にし、ヘロドトスはプラタイアの戦い(前479年)の前に、アテナイ人が自分たちの功績としてこの出来事を持ち出し、遺体をエレウシスに葬ったと語った、と伝える。 (3.7.1 /『嘆願する女たち』/ 9.27.3)
- 関係: participated_in → seven-against-thebes (『ネメア祝勝歌』9.16-27 / 1134-1138, 1187-1188 / 3.6.1-8 / 『嘆願する女たち』)
- 関係: visited → theseus (アテナイに嘆願に行き、テーバイからの遺体の返還を頼む。『嘆願する女たち』/ 3.7.1)
カパネウス
- もう一つの人物像: エウリピデス『嘆願する女たち』では、遺体を取り戻したあとアドラストスが死者を一人ずつ讃え、カパネウスについて、豊かでありながら財を誇らず、貧しい隣人を見下さず、節度を重んじ、約束を必ず守る男だったと語る。悲劇『七将』の傲慢な姿とは正反対の描き方で、同じ作家の『フェニキアの女たち』とも食い違う。 (『嘆願する女たち』857-871 /『七将』422-451 /『フェニキアの女たち』1172-1186)
- 妻エウアドネ: ゼウスに打たれた者として、カパネウスは他の死者とは別に葬られる。妻エウアドネ(イピスの娘)は、夫の火葬の火を見下ろす岩に現れ、父イピスが止めるのも聞かず、夫と同じ墓に入るため火の中へ身を投げる。アポロドーロスも同じ結末を伝える。 (『嘆願する女たち』934-938, 980-1071 / 3.7.1)
- 関係: killed_by → zeus (雷に打たれる。『フェニキアの女たち』1180-1186 / 3.6.7 /『嘆願する女たち』934)
クレオン
- 関係: enemy → theseus (『コロノスのオイディプス』887-1043 / 『嘆願する女たち』/ 3.7.1 テセウスがテーバイを攻めて遺体を取り戻す)
テーバイ攻めの七将
- 関係: has_episode → theseus (アドラストスの嘆願を受けてテーバイから遺体を取り戻す。『嘆願する女たち』/ 3.7.1)