ギリシャ神話が語源の言葉

アトロピン・ベラドンナ

命の糸を紡ぐ三人の運命の女神。エッカースベルグの絵。
命の糸を紡ぐ三人の運命の女神。エッカースベルグの絵。クリストファー・ヴィルヘルム・エッカスベア『命の糸を紡ぐ三人の運命の女神、クロト、ラケシス、アトロポス』1808年・CC0

目の検査で瞳を開かせる散瞳剤や、鎮痙剤、止汗剤に使われる薬。ベラドンナやチョウセンアサガオ、ハシリドコロなど、ナス科の植物の根や葉に含まれる。名前は、ベラドンナの属名 Atropa から来ていて、英語では1831年から記録がある。その Atropa は、運命の女神たちの一人アトロポスの名から付けられた。アトロポスは「向きを変えられない、曲げられない者」という意味で、人の命の糸を断つ女神である。ベラドンナは、毒性の強い植物として知られている。

近現代デジタル大辞泉近現代改訂新版 世界大百科事典近現代オンライン語源辞典

元になった神話

モイラ人の生まれたときに善い分け前と悪い分け前を割り当てる運命の女神たち。クロト、ラケシス、アトロポスの三柱とされる。ヘシオドスの『神統記』の中でさえ、夜ニュクスの娘とされる箇所と、ゼウスとテミスの娘とされる箇所の二つがある。