ギリシャ神話が語源の言葉

アドニス

美青年のたとえ

狩りに出ようとするアドニスと、引き止める愛の女神。ルーベンスの絵。
狩りに出ようとするアドニスと、引き止める愛の女神。ルーベンスの絵。ピーテル・パウル・ルーベンス『ウェヌスとアドニス』17世紀前半・Public domain

英語で Adonis を「美青年」の意味で使うのは1620年代から。フランス語 Adonis を経て、アフロディーテに愛された少年の名に由来する。その名はさらにフェニキア語 adon(主)にさかのぼるとされ、ヘブライ語 Adonai と同系。植物の属名 Adonis(キンポウゲ科)もこの名で、日本のフクジュソウ(Adonis ramosa ほか)はこの属に入る。オウィディウスではアドニスの血から咲く花は、風に散らされるはかない赤い花とされる(『変身物語』10.735-739)。

近現代オンライン語源辞典近現代GBIF 生物分類データ(GBIF Backbone Taxonomy)ローマ期変身物語

元になった神話

アドニスアフロディーテに愛された美少年。狩りの途中で猪に突かれて死に、その血から花が咲いた。名前は東方の言葉で「主」を意味するとされ、女たちが死を悼む祭(アドニア)とともにギリシャに入ってきた神格。今も「アドニス」は美青年の代名詞であり、フクジュソウの属名でもある。

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