出典 · ローマ期
ポンペイウス・トログス『フィリッポス史』抄録
ユスティヌス · 2〜4世紀頃(原著トログスは前1世紀末) · Epitome of the Philippic History of Pompeius Trogus
18.4-6 がカルタゴ建国とエリッサ(ディド)の話。アエネアスは出てこず、王イアルバスとの結婚を拒んで火葬の薪の上で自害する。英訳は J. S. Watson(1853)。
この出典が語っていること
カルタゴ
- ディドたちは「牛の皮一枚で囲えるだけの土地」を買い、その土地を「ビュルサ」と名づけた。ウェルギリウスはここまでしか書かないが、ユスティヌスは皮をできるだけ細い紐に切って広い土地を囲ったという話まで書く。 (『アエネイス』1.365-368。ユスティヌス 18.5)
- ユスティヌスはカルタゴの建設をローマ建国の72年前とする。一方『アエネイス』では、アイネイアスの到着からロムルスのローマ建国まで300年以上ある(アスカニウスの30年とアルバ王家の300年)。両者を並べると、ディドはアイネイアスより2世紀以上あとの人になり、二人の出会いは年代の上では成り立たない。 (ユスティヌス 18.6。『アエネイス』1.265-277)
- 関係: ruled_by → dido (『アエネイス』1.340「ディドが治める」、1.365-368。ユスティヌス 18.5)
ディド
- ユスティヌス(ポンペイウス・トログスの要約)の伝えるエリッサの話には、アイネイアスは出てこない。カルタゴが力をつけると、マウレタニア王イアルバスが結婚を求め、断れば戦争だと脅した。エリッサは受け入れる形をとったうえで火葬の薪を積ませ、その上に登って剣で命を絶った。カルタゴが続くかぎり女神として祀られたという。 (18.6。イアルバスは『アエネイス』4.196-218 にも、ディドに求婚して断られた王として出てくる)
- 関係: ruler → carthage (『アエネイス』1.340-368。ユスティヌス 18.5-6)