ギリシャ神話が語源の言葉

ミント

ハッカ

冥界から地上へ戻ってくるペルセポネ。レイトンの絵。
冥界から地上へ戻ってくるペルセポネ。レイトンの絵。フレデリック・レイトン『ペルセポネの帰還』1891年・Public domain

ハーブのミント(mint)は、古英語の時代からある古い言葉で、ラテン語 menta を経て、ギリシャ語の minthē にさかのぼる。語源辞典によれば、このギリシャ語は、冥界の女王ペルセポネ(ローマのプロセルピナ)に草へ変えられたニンフの名としても語られた。オウィディウスの『変身物語』でも、恋人アドニスを亡くした女神アフロディーテが「ペルセポネよ、あなたは昔、女の体を香りのよいミントに変えることを許されたではないか」と言い、自分も恋人を花に変えようとする。ギリシャ語の名そのものは、地中海の今は失われた言葉から借りたものらしい。

近現代オンライン語源辞典ローマ期変身物語

元になった神話

ペルセポネデメテルとゼウスの娘で、ハデスに攫われて冥界の女王となった。ザクロの種を口にしたため一年の一部を地下で過ごすことになり、その往復が季節の循環と結びつけられる。ホメロスでは誘拐譚を欠いたまま、すでに厳然たる冥界の女王として現れる。