ギリシャ神話が語源の言葉

フォーチュン

運・幸運

アンティオキアのテュケ。ローマ時代の作。
アンティオキアのテュケ。ローマ時代の作。ローマ時代『アンティオキアのテュケのブロンズ小像』1世紀・Public Domain (The Met Open Access, CC0)

英語の fortune(運、幸運、財産)は、ラテン語の fortuna「偶然、運命、幸運」から来ている。英語では1300年ごろから、人の世を動かす偶然の力の意味で使われ、財産の意味はのちにスペンサーの作品から現れた。語源辞典によれば、運はしばしば女神の姿で描かれ、人の世の移り変わりやすさを表す輪を持っていた。この女神がローマのフォルトゥナで、ギリシャの運と偶然の女神テュケにあたる。

近現代オンライン語源辞典近現代改訂新版 世界大百科事典

元になった神話

テュケ運・偶然の女神。ローマのフォルトゥナにあたる。ヘシオドスや「デメテル讃歌」ではオケアノスの娘たちの一人として名が挙がるだけだったが、ピンダロスはゼウスの娘で船や戦いを導く「救い主」と呼び、運命の女神たちの中で最も強いとした。彫刻では頭に天球を載せ、豊穣の角を持つ姿が定まり、町の守り神として各地で祀られた。