ギリシャ神話が語源の言葉

エレクテイオン

アテナイの土地をめぐって争う女神アテナと、三叉の矛を手にした海の神ポセイドン。
アテナイの土地をめぐって争う女神アテナと、三叉の矛を手にした海の神ポセイドン。ルネ=アントワーヌ・ウアス『アテナイの名をめぐるミネルウァとネプトゥヌスの争い』1689年・Public domain

アテナイのアクロポリスに建つ神殿の名。伝説の王エレクテウスにちなむ。パウサニアスは「エレクテイオンと呼ばれる建物」の中にポセイドンの祭壇があり、神託に従ってエレクテウスにも犠牲を捧げると記す。中には海水の井戸と岩に残る三叉の矛の跡があり、アテナとの土地争いでポセイドンが残した証とされた(1.26.5)。ヘロドトスも同じ場所を「大地から生まれたエレクテウスの社」と呼び、争いの証のオリーブと海水があると書く(8.55)。

ローマ期ギリシア案内記古典期歴史

元になった神話

エレクテウスアテナイの伝説の王。ホメロスでは大地から生まれ、アテナが育てて自分の社に住まわせた王とされる。後代の系図ではエリクトニオスの孫、パンディオンの子で、プロクネとピロメラの兄弟、プロクリスとオレイテュイアの父。エレウシスとの戦いで娘を犠牲に捧げ、ポセイドンに打ち倒された。アクロポリスのエレクテイオンに名を残す。