ギリシャ神話が語源の言葉

コルチカム

イヌサフラン

竜の歯をまく英雄。16世紀の版画。
竜の歯をまく英雄。16世紀の版画。ルネ・ボワヴァン『竜の歯をまくイアソン(連作「イアソンと金の羊毛」より)』1563年・Public Domain (The Met Open Access, CC0)

秋に花を咲かせる球根植物コルチカム(和名イヌサフラン)の属名は、ギリシャ語の「コルキスの」から。黒海の東の古い土地コルキスに生えていたことにちなむ。コルキスは、英雄イアソンがアルゴ号で金の羊毛を取りに行った国で、魔女メデイアの故郷でもある。球根や種にはコルヒチンという成分が含まれ、もとは毒をもつ植物だが、少量を痛風の薬として使ってきた。植物の品種改良にも使われる。古代ギリシャの医者ディオスコリデスは、コルチカムを毒キノコと同じ、毒のある植物として扱っていた。

近現代日本大百科全書(ニッポニカ)近現代デジタル大辞泉

元になった神話

コルキス黒海の東の果て、パシス川の流れる国。太陽神ヘリオスの子アイエテスが治め、プリクソスが乗ってきた金の羊の毛皮がアレスの森の樫の木に打ちつけられていた。イアソンはアルゴ船で来て、王女メデイアの助けで毛皮を手に入れる。ヘロドトスは、ギリシャ人がメデイアを連れ去った話を東西の争いの始まりの一つとして書く。