ギリシャ神話が語源の言葉

タルタル

タタール人の旧称

戦いに敗れ、天から地の底へ落とされていくティタン族。
戦いに敗れ、天から地の底へ落とされていくティタン族。コルネリス・コルネリスゾーン・ファン・ハールレム『ティタン族の墜落』1588〜1590年・Public domain

英語の Tartar(タタール人)は14世紀後半から見え、中世ラテン語 Tartarus を経て、13世紀にチンギス・ハンの軍勢を指したペルシャ語 Tatar から来ている。語源辞典によれば、西ヨーロッパの言葉での形は、はじめから地獄を意味するラテン語 Tartarus との連想に影響されていた。1270年にフランス王ルイ9世のものとされる手紙には、「タタール人を、彼らが来たタルタロスへ押し返すか、さもなくば彼らが我々を皆天国へ送るかだ」という言葉遊びがある。

近現代オンライン語源辞典

元になった神話

タルタロス冥界(ハデスの館)よりさらに深い、大地の底の暗い淵。ホメロスとヘシオドスでは、ゼウスに敗れたティタン神族が閉じ込められる神々の牢獄だった。のちにウェルギリウスらによって、罪人が罰を受ける場所としても描かれるようになる。ヘシオドスでは原初の神の一柱でもある。