風刺

英語の satire(風刺)は、半人半獣の森の精サテュロス(satyr)と綴りも音も似ているが、もとは別の言葉である。語源辞典によれば、ラテン語の satura がもとで、「いろいろな果物を盛った皿」、字義どおりには「満ち足りた皿」を指した。ローマの詩人がさまざまな韻律と話題の詩を集めたものをこう呼んだのが、文学の意味の始まりである。ところがラテン語の中で、この言葉は綴りを変えていった。風刺詩はギリシャの「サテュロス劇」と関係があるという誤った思い込みから、サテュロスに引きずられた形になったのだという。別の言葉だったのに、似ているせいで本当に似せられてしまった例である。英語では1500年ごろから見える。
近現代オンライン語源辞典