出典 · ローマ期
テュアナのアポロニオス伝
ピロストラトス · 3世紀前半 · Life of Apollonius of Tyana
1世紀の哲学者アポロニオスの伝記。巻と節で参照する。4.25 で、コリントスの若者メニッポスを誘った女の正体をアポロニオスが見抜く。英訳は Conybeare(Loeb)による。
この出典が語っていること
ラミア
- ピロストラトスは、コリントスで哲学を学ぶ25歳の若者メニッポスが、ケンクレアイへの道で出会った女に誘われ、通うようになった話を伝える。アポロニオスは「君は蛇を大事にし、蛇も君を大事にしている」と告げ、婚礼の宴で、花嫁は世の人がラミアや化け物と呼ぶたぐいのもので、愛の喜びで人を誘って食らうのだと明かす。金銀の器や召使いは消え、女は、若者を楽しませて太らせてから食べるつもりだった、若く美しい体の血は清く強いからだ、と白状した。ピロストラトスはこれを、アポロニオスの話のうちで最もよく知られたもの、と書く。 (4.25(英訳 Conybeare))
- キーツの物語詩『ラミア』(1820年)では、ラミアはクレタの森に住む虹色の蛇で、もとは女だったと言い、ヘルメスに恋人のニンフの居場所を教える代わりに女の姿を返してもらう。コリントスの若者リュキオスと暮らし婚礼を挙げるが、招かれずに来た哲学者アポロニオスに「蛇だ」と見破られて消え、リュキオスもその夜に息絶える。コリントス、ケンクレアイへの道、哲学者アポロニオスという筋は、ピロストラトス『アポロニオス伝』4.25 と重なる。 (キーツ『ラミア』第1部(ヘルメスとの取り引き)、第2部(婚礼とアポロニオス))